画像参考:https://youtu.be/MT94x9UEm7M
正直、こんな斬新な映画は久しぶりに観ました。
絶対観た方がいいし、オススメです。今の時代だからこそ出来る代表作と言ってもいいです。
内容は「ミステリー」です。行方不明になった娘をインターネットを活用して真相に迫っていくストーリーになっています。なので映画には皆さんも利用したことがあるようなWebサービスが続々登場します。YouTubeやTwitter、Instagram、Facebook、Google、Gmail、Tumblrなどなど。米国で人気のモバイル送金アプリ「Venmo」も。
そして驚くべき事に、全てインターネットの世界で物語が進みます。現実の世界へは動画を通してしか描かれません。ここが、この映画の斬新なところで醍醐味。
あと個人的な押しポイントは古い世代のWindowsが登場してくる点。そこから時代の変化に合わせて利用するOSやMacに変わっていくのを追うのは面白いかも。人の生活にインターネットが欠かせなくなった事、身近に感じられるようになったことがアリアリと感じてくる、そんな映画でもあります。
あと音楽で物語の臨場感を高めていくのが最高ですね。ちょっとした気づきが真相に迫っていく1つの変化に繋がっていく...そんな時に音楽で緊張感を迫らせていくのです。
とにかく言いたい事はいっぱいあるけど、具体的にまとめて解説していきます。
- インターネットの世界から出ない斬新な設定
- 数々のWebサービスが登場する
- 臨場感を引き立てる「音楽」
- インターネットで調べていくうちに明らかになる真相
- ライフスタイルと密着するインターネット
- インターネットに批判的な内容ではなく、むしろ肯定的
- インターネットで浮き彫りに出る娘の真相
- インターネットから取り戻した「家族」
- 浮き彫りに出てきた「家族愛」
- search(サーチ)は今の時代だから出来る傑作
インターネットの世界から出ない斬新な設定
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
今までの映画だったら、Webサービスを利用するシーンがあってもそれは一時的。ずっとWebサービスやPCの画面を観客に見せ続けるのは有り得ませんでした。
しかし、「search」は映画が始まってから終わるまで、ずっとPC画面上。Webサービスを常に展開し続ける状況です。
そして物語もインターネットの中で進んでいきます。時には自分のPC以外にも娘のPCを活用して物語の真相に迫っていくのです。
数々のWebサービスが登場する
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
劇中には様々なWebサービスが登場してきます。それこそ身近に利用しているWebサービスや米国で主に利用されているサービスなど。登場したサービスは先にも挙げましたが「Google」「Facebook」「Twitter」「Instagram」「Tumblr」「Gmail」「Yahooメール」「Skype」など。それから米国で主に利用されているモバイル送金アプリ「Venmo」や名前がよく分かりませんでしたがライブ配信サービス、それからフリー画像素材も。
Yelpも登場したような...あと利用されていませんが、画面のアプリに「Uber」が登場していました。
こうした身近なWebサービスが使われているのをみるのも面白い特徴です。
臨場感を引き立てる「音楽」
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
「search」は全てインターネットを通して物語が進みます。なので現実の世界で和気藹々するように様々な音が出てくる訳ではありません。画面上に出てくる動画やWebサービスを利用してくる際に生み出される音くらいしか観客に音を伝える素材がないのです。しかしそれでは映画が面白くなくなってしまいます。
そこで物語の重要な部分に「音楽」を引き立てることで、物語の臨場感をさらに引き立てる事に成功しています。この瞬間、観客の緊張感はマックスです。真相に迫っていくと同時に音楽がより物語を引き立てるのですから、胸がドキドキしっ放しでした。
インターネットで調べていくうちに明らかになる真相
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
もちろん物語も魅力的な仕上がりになっています。そして醍醐味になっているのが、先ほどから繰り返しお伝えしてきたインターネットで物語が展開されていくところ。
インターネットを駆使して、いや、「駆使する」というプロフェッショナルな言い方より「利用する」と言う方が生活感があって正しいかもしれません。ただ単に誰もが思いつく感じでネット上から「娘」の居場所、真相を探そうとするのです。
なぜなら、情報を取得するのに効率的なのがインターネットであり、通信に最適なのもインターネット。そして誰かと交流したり、自分のことを発信するのに有効なツールもインターネットです。誰かの情報を探るのにもっとも適していると言ってもいいでしょう。もちろん相手側と繋がっていることが条件ですし、プライバシーの保護もあります。
ライフスタイルと密着するインターネット
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
インターネットと聞くと必要な手段であり、自分の欲求を満たすだけの物と理解されがちですが、今や生活に根強く使われている物でもあります。そう言われても納得されにくいかもしれませんが、この映画を観るとよく分かります。
誰かと話す時、誰かに連絡を送る時、記念日を撮影する時、思い出を残す時、思い返す時など自分の日常や家族の日常に思っていたより深く関わっているのだと関心させられます。もう私たちのライフスタイルから離れられない物になっているのでしょう。
インターネットに批判的な内容ではなく、むしろ肯定的
b>画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
今回は娘の失踪事件を父親が探る話になっています。それもインターネットを使って。
コレを見るとどうしてもインターネットに批判的な内容のように思えますが、全然違います。むしろインターネットというのが自分たちの生活に欠かせない物であると認識させられます。そしてインターネットだから出来る可能性を改めて認識させられるのです。
確かに娘さんはインターネットによって事件に巻き込まれたようにも見えます。しかし映画を通して見ていけば、それが違うようにも思えるのです。
なんというか...上手く言えないのですが「インターネットだから」ではなく「インターネットによって」という感じです。インターネットが理由にはならないと思うのです。
インターネットで浮き彫りに出る娘の真相
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
searchで明らかになるのは事件の真相だけではありません。インターネットで調べていくうちに今まで知らなかった娘の真相にも迫ることになります。というよりかなりエグい。エグいというかリアルですね。もし自分が娘さんだったら穴を掘って埋まりたいくらいの真実です。コレは親に見られたくないな...と感じます。
今まで当たり前で自分の中で知っていた、いや知ったかしていた真実が、インターネットを通すことで否定され、別の側面が見えてくることがある...なんとも言えません。自分の見ている素顔が、全部本当だとは限らないのですね。
インターネットから取り戻した「家族」
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
それまでバラバラだった家族が、徐々に取り戻していきます。
実は父娘は、あることをキッカケに溝のような、タブーのような物が出来上がっていました。それが境目になっており、一見すると仲の良い親子関係でも中身の感じない薄い関係性でもありました。
しかしインターネットから事件の真相に迫っていくことで、それまで娘が隠していた思いが明らかになっていきます。娘が本当に望んでいたことが何だったのか、何を言って欲しかったのか、求めていたことが分かり、本当の家族の形を取り戻していくのです。
浮き彫りに出てきた「家族愛」
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
searchはサスペンスです。しかし、ファミリードラマでもあります。インターネットによって見えてくる、いや浮き彫りに出てくる「家族愛」が見えてくるドラマです。
普通ならインターネットと家族という形は相反する物だと認識させられますが、いや違います。インターネットだから出来た新しい家族の表現です。
search(サーチ)は今の時代だから出来る傑作
画像参考:https://youtu.be/75D75RG6csA
正直上手くまとめられた気持ちではありませんが…この映画はインターネットが普及して様々なサービスが生まれ、デジタルネイティブと呼ばれる世代も誕生したことで出来た今の時代だから出来る映画だと感じます。
もしsearchが今より少し前に生まれていたら反応が変わってきたでしょう。時代によって感じ方が変わってくるサービスだとも思います。
となると少し未来の時代にsearchが見られたら、人々はどう反応するのでしょうか?「え?あのサービスなに?」とか言いそうですね。
とにかくも斬新な映画search、正直なぜ話題に上らないか疑問に感じる程の傑作なので是非観て欲しいです!!
以上!!
P.S.正直最初はハズレ作かと思っていましたが、大きな誤算、嬉しい誤算になった映画です。低予算で製作されたのが驚き。